この記事をご覧になっている方の大半は製造業に関わる方だと思います。
皆さんそれぞれの会社で技術開発や新しい方策の検討等されているでしょう。そんな中、どの企業さんも悩みとして持っているのが『エコに対する取り組み』。国の支援もあり周りの環境も整備し始めているとはいえ具体的にどうすればいいのかはまだ分からない、そんな状況に立たされている方も多いのではないでしょうか。
でも…それは逆に言うとビジネスチャンスとも言えます。
今回ご紹介するアクアサイエンス株式会社では需要が高まっているエコにも対応する技術・装置を開発したアクアサイエンス株式会社のご紹介です。
画期的な半導体製造の洗浄方法開発
近年、身の回りのあらゆるものが電子化されています。その電子化されているものの大半に使われている半導体。その半導体の製造工程についてご存知ですか? 半導体の製造はウェハと呼ばれるシリコンを単結晶にしてスライスしたものにトランジスタやダイオードなどの素子を組み込み、配線をすることで回路を作ります。そのウェハに対してレジストを塗布、露光をしたりエッチング処理をしたりして加工し、余分な感光剤などを洗浄することで私達の普段目にする半導体となっていきます。 これらの工程からご存知の通り半導体製造は歩留まりが悪く、その精密さ故に細心の注意と整備された環境が必要とされています。 |
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特にエッチング後のウェハ表面の清浄化技術は一般的にアミンという有機化合物をベースとした薬液処理を元に構成されています。この方法、浸漬式の洗浄方法なので「大量の薬液が必要になる」こと、また「洗浄に使われる薬液が非常に強力なアルカリや可燃物」であることから、環境負荷が高いや処理環境の安全性の面などの問題があり新しい洗浄方法・洗浄装置が求められていました。
そんな中、1990年代には蒸気でフォトレジストを剥離する方法(半導体表面の洗浄化技術)についての研究が発表されました。今回、その研究を元にさらなる研究開発を重ね製品化に成功したのがアクアサイエンス株式会社です。
さらに、フォトレジストのみならず、ドライエッチング後の副生成物の除去にも発展させました。

別の角度からの見方を―『もの』を変えるより『方法』を変える
90年代に出された論文は画期的なものでした。 従来の薬液処理では、洗浄にあたって蒸発などで組成変化が生じる危険性がある・作業環境の安全性の確保が困難・廃液処理も困難・更には洗浄対象物自体も汚染される危険性がある【薬液処理】に代わって発表されたものは【蒸気による処理】、つまり【水による処理】の可能性についてです。今まで複雑になっていく洗浄対象物に対応するようにどんどん強い薬品が利用されていた中、『薬品の種類・組成を変える』のではなく『洗浄方法を変える』ことで洗浄効果を生み出すと出来ることが分かりました。 |
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その洗浄方法とは蒸気と水(水溶液)の混合噴流によるもの。この方法に変えることで先程の薬液処理による様々な問題を飛躍的に解決させることが出来る可能性が見出されました。
研究当初は蒸気と混合するものとして水を使用していましたが研究の結果、洗浄対象に応じた希薄水溶液を使う方法が確立され、その装置も開発されました。当初使用していた廃液処理が全く不要の水から希薄水溶液になったのは水だと落ちるもの・落ちにくいもののばらつきが生じ、洗浄に時間がかかることを改善するためだそうです。
ただ、開発者でもある開発技術部の林田さんは現在のデバイスメーカーには廃液処理施設が整備されているので運用には問題ない、と見解を出しています。

多種多様な業界への可能性
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現在の剥離液メーカーは開発努力でその濃度を薄くしていくことには成功し、半導体メーカーにも採用されています。(かつて溶液中の水の割合は5〜20%しかありませんでしたが近年は60〜80%になっているそうです) |
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また、同じような問題を抱えているのは半導体メーカーだけではありません。
『洗浄方法を変える』ことで今回の装置が開発されたわけですがこの洗浄に使用される蒸気にしても対象物に対してあてる方向、その圧力や流量など検討項目は多々あります。それらのほとんどは理論よりも実際に試してみないと分からない部分が多いと言います。試行錯誤を繰り返し、適当な方法を見つけていく。これから先、更に研究され技術が進歩し、短時間で、かつ少ない処理量で洗浄出来る装置が新たに開発されていくことになっていきそうです。
今後、更に需要が高くなっていく産業として太陽光発電・LEDを挙げ、それらの製造工程で使われる洗浄装置の開発を目標にしているとのことです。太陽光発電の基板は半導体と同じくシリコンです。LEDでもフォトレジストを使う工程が何回もあります。半導体と共通点が多く、既に、これらのメーカーからも良い評価を受けています。

アクアサイエンス株式会社
TEL:045-937-0810
http://www.aqua-sc.comp/



