紙の性質を保ちながら、プラスチックと同様に成形ができるバイオマスプラスチック原料をご存知ですか?今回のピックアップでは、これまで捨てられていた紙を、独自技術によってプラスチック材料
『MAPKA(マプカ)』として再生させた、株式会社環境経営総合研究所(以下同社)をご紹介。

CO2削減といった環境性能における優位性から、 日本はもとより環境に関心の高い欧米でも注目を集める新素材『マプカ』の魅力にせまります。

 

紙を50ミクロン径のパウダーにする技術を開発

リサイクル率が高いと言われている古紙。しかし実際は全てが再生紙としてリサイクルされているわけではありません。細かく裁断され繊維が短くちぎれている紙、例えば製本時に出る切れ端や紙コップの裁断くずなどは、これまでリサイクルできず焼却されていました。

その数は日本だけで、年間総生産量の20%にあたる約550トン。こうした紙をプラスチックに代替できる原料として再生させるには、いかに紙を細かくするか、がカギでした。

紙の繊維は、通常のリサイクル方法で行う、“切る”“つぶす”という行為では裁断できません。そこ
で、同社が試行錯誤の末に開発したのが、乾式粉砕技術。そば粉をひく石臼を参考に、2つの異
なる研磨面を互いに逆回転させ、これまで不可能だった、紙を50ミクロンにパウダー化することに
成功したのです。

均等な粒径にパウダー化された紙パウダーはポリオレフィン系の樹脂と170〜180℃で熱溶融することで、合成樹脂が含浸したペレットに成形。燃やしても有毒ガスを出さないポリプロピレンなどと混ぜることで、環境にやさしいエコ素材MAPKA(マプカ)が出来上がります。


50ミクロンにパウダー化された紙

 

CO2削減、省エネ・・・マプカ技術の特徴

同社が開発したバイオマスプラスチック原料『マプカ』は、紙パウダーを原料に使用したことで、従来の石油製品に比べて、コスト及び環境性能における大きな優位性を実現しています。従来のプラスチック製品と比べて、ナフサ原料の削減が可能。ナフサ価格の大幅な変動リスクを事前に回避することができます。

≪注意事項≫
※数値は想定値であり結果を保証するものではない
※LCAはインベストリ分析のみ
※古紙はカットオフを導入
※PLA償却はカーボンニュートラルを適用
※使用・再処理ステージは考慮せず
※PP/PS製品製造は台湾を想定
※成型機は中型射出成型機を想定
※基準測定は1kg
※測定結果の単位はkg-CO2/kg

また、これまで焼却していた損紙を使用して作られているため、廃棄物焼却量の削減、さらには製品でCO2排出量を大幅に削減することが可能です。

成形工程における扱いは、従来のプラスチック通りでOK。汎用的な成形機や従来金型をそのまま使用することができるので、成形材料の代替におけるハードルが低く、導入コストを抑えることができます。

 

様々な製品に使われている紙プラスチック「MAPKA(マプカ)」


≪紙のお箸≫
「食品衛生法」基準をクリアした安全な製品で、200回以上洗剤で洗ってもOK。(同社食品グレードのペレットを使用)

≪紙クリップ≫
クリップを外さずに可燃物処理が可能で、耐熱(MAX130℃)、耐油、耐薬に優れています。

≪紙の食品容器≫
水や油が入っても弱くなったりもれたりせず、電子レンジや食器洗い機の使用も可能。(同社食品グレードのペレットを使用)

≪紙のクシ≫
大手ホテルチェーンで採用されており、樹脂成形品と比べ、静電気が発生しにくく耐熱にも優れています。

≪エコブロック≫
通常のプラスチック製品とは違った温かみのある手触り感。環境にやさしく、子供にも安心して使えると好評です。

同社はグリーンマークを取得しています。(グリーンマークは、原則として古紙を40%以上原料に利用した製品であることを表示しています)

基本グレードのペレットは射出成形向け(一部押出成形向け)。その他、食品向けのグレードやシート成形用のペレットも開発しており、今後は自動車のダクトホースといった工業製品や家電本体といった長期継続使用に耐えられる分野への進出を進めているそうです。

 

エコ意識の向上と、さらなる活躍の場を求めて

欧米に比べ、まだまだエコへの意識が低い日本。「コスト」「性能」「環境」の3要素において、「環境」
は比較的軽視されがち。多くの行政機関・団体から評価を受けている同社ですが、画期的なエコ製品が生まれてもすぐに導入・実用化へ結びつきにくいのが、日本における実情です。

しかし一方で、今年2010年、アメリカ最大手の工業団体「プラスチックエンジニア協会」で日本企業単体で初となる環境管理賞受賞を果たした実績により、アメリカやヨーロッパ諸国の企業からは引き合いが絶えず、多くの問い合わせを頂いているのだとか。


2010年2月には茨城工場を新設した同社。この専用工場を軸に量産体制を整え、またさらに製品の質の向上を目指した研究開発を行うことで、より付加価値を高めていきたいとのこと。日本へエコの意識を浸透させる一翼として、今後の活躍に期待したいですね。

 

お問合わせ先

株式会社 環境経営総合研究所 
http://www.er-kankyo.co.jp/index.html

〒150-0036
東京都渋谷区南平台町16番29号 グリーン南平台ビル2階
担当 : 企画営業グループ 門井(かどい)
TEL  03-5428-3123  FAX 03-5428-3245
メール kadoi@bbkn.ftbb.net  

エコ原料をお探しの方、必見!新素材「マプカ」