深い世界を見つめる日本画家 川田恭子

3回にわたってお届けしてきた川田恭子さんのご紹介も、
今回が最終回となりました。


常に新しいことを取り入れたいと語る川田さん。制作活動は時に苦しいこともあるのでは、と思い、「作品の題材に困ることはないのですか」と聞いてみました。
すると、こう答えてくれました。

――「自分の描きたいものに忠実に、追求した作品の方が、出来が良い。日々新たなものを取り入れていると、以前描いたものも違う視点で描くとどうなるだろう、という疑問がわいてきて、また描きたいものが出てくるんです。だから、題材に困ることはないんですよ」。


こうした貪欲で興味の尽きない川田さんの姿勢は、これまで世界に誇る数々の
技術を生み出し、また様々な工夫により、あらゆる課題を解決し発展してきた
日本の製造業にも通じる部分があるのではないでしょうか。

そこで川田さんに、ものづくりに携わる匠の皆様へメッセージを頂きました。

 

川田 恭子さんから、ものづくりの匠へのメッセージ
   ―――「製造業は、私たちよりもずっと芸術的だと思います」



製造業というと、すごく極めている、というイメージがありますね。これまでものづくりの技術で、様々なわきあがるものをカタチにしてきたことかと思います。その皆さんの中にある、わきあがるものは美しい。その美しさが専門家の技だと思うんですよね。だから製造業は、私たちよりずっと芸術的だと感じています。

私たちのような心の部分を担う職業は、世界に誇れる日本の製造技術とそれに支えられた社会があって初めて成り立つ気がするんです。
日本の製造業は、世界に誇れるものを持っておられると確信してい
ます。その素晴らしいものをぜひ絶やさず、いま大変な時期かとは
想像しますが、誇りを持って頑張ってほしいと願っております。
一緒に頑張りましょう。


では、最後に2作品をご紹介。幻想的なものや、あたたかい作品など、
川田 恭子さんの世界をご堪能ください。

揺らぐ宇宙

現実なのか夢なのか、はたまた静なのか動なのか。
そんな社会の喧騒と静寂の間にあるような、時空をこえた感覚に浸れる作品です。

 

遊人

移動する時は意外と速く動くというナマケモノ。セクロピアの葉に囲まれて、
悠々と遊ぶ一面を切り取っています。川田さんが大好きな動物だということもあり、たっぷりの愛情が伝わってくる、あたたかい作品です。

 

さて、本特集では2009年から3回に渡って川田恭子さんの作品をお届けしました。

「命のエネルギーや命の気配」といった一種 永遠のテーマともいえる世界を、
独自の視点で表現し続けている川田恭子さん。個展をはじめ、各地で開催されて
いる展示会にも随時作品を出品されているので、ぜひ一度足を運んでみては
いかがでしょうか。


川田さんの作品に興味がおありの方は、こちらよりお問合わせいただけます。