
心の風景を鮮やかに描く日本画家 古澤優子
今回から3回にわたって日本画家 古澤優子さんの特集をお送りいたします。
古澤さんは以前「匠ミュージアム」でご紹介した、同じく日本画家の川田恭子さんからご紹介いただきました。お二人は東京芸術大学の同窓生で、現在もプライベートでたまに交流があるそうです。
古澤さんはご自宅にアトリエルームをもち、日々制作に励んでおられます。
まずはプロフィールからご紹介いたします。
古澤優子プロフィール(フルサワ ユウコ)
1968 埼玉県生まれ
1988 東京芸術大学美術学部日本画専攻卒業 安宅賞受賞
1992 東京芸術大学美術研究科修士課程絵画専攻日本画修了
1997 個展 Gアートギャラリー(銀座)
2000 グループ展「それぞれの行方」展(養清堂画廊/銀座)
2001 昭和シェル石油現代美術賞展
2002 個展 「呼吸する庭」 Oギャラリー(銀座)
上野の森美術館大賞展 一次賞候補
第2回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展
2003 グループ展 第10回コレクターへのすすめ展 Oギャラリー(銀座)
個展「呼吸する時の風景」Oギャラリー (銀座)
「Gアートギャラリーらすと展」(Gアートギャラリー・銀座)
2004 個展「空と夢」 Oギャラリー(銀座)
グループ展 「ART SALAD」展(masuii R.D.R・川口)
2005 個展「空庭から」 Oギャラリー(銀座)
2006 第17回臥龍桜大賞展(岐阜県美術館、他)
個展「光と風の旅」 Oギャラリー(銀座)
2007 「福」屏風展 SAKURA FESTIBAL(サンフランシスコ)
第18回臥龍桜大賞展(岐阜県美術館、他)
2008 グループ展「ART SALAD」(川口市民ギャラリーアトリア/韓国ソウル市インサドン)
2009 個展「あなたの上にも、私の上にも」 Oギャラリー(銀座)
グループ展「ART SALAD Selection」(川口市民ギャラリーアトリア)
その他、多数
高校時代は運動部で過ごし、芸大に入っても絵とはゆったりと向き合うことが多かったそう。
そして今もそのスタイルは変わらないとのこと。
絵と密接に向き合っていると、作品全体を冷静に見ることができなくなるので、一歩引いた状態で描く。それが古澤さんと絵の、ちょうど良い距離感のようでした。
古澤さんの作品は、初めて出会ったものばかりなのに既視感を覚えることが多くあります。
新しいのに親しみがあるという、不思議な魅力をたたえています。
そんな古澤さんの作品の中から今回は3点、ご紹介いたします。
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慈雨
天からそっと差し伸べられたような手からは、さらさらと光る粒が降る。
水面の下、ぐらぐらと焔が燃え盛っているのとは対照的に、
世界には安寧が広がっています。
いつか夢の中で見たことがあるような、懐かしくて不思議な森の風景です。
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樹の音
まるでパラソルのように咲いた木々、浮島のような地面。
生命の象徴である『森』を船に乗せてゆらゆらと。
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野辺
意図的に、『粛々と仕上げることに専念した』というこの作品。
めまいがするほど美しい色彩、迷路のように絡み合った枝。圧巻です。
今回は、古澤さんが心でとらえた森の風景をご紹介いたしました。
カタチに囚われない、色感の素晴らしさをお楽しみいただけたかと思います。
特に最後に掲載した1枚に感動したので、そう古澤さんにお話ししたところ
『この絵は意外と好評だったのですが、別の作品制作の疲れをこの作品で癒した、
実はリハビリのような作品なのです』と恐縮しきりでした。
疲れたからと言って絵から離れるのではなく、絵と向き合い続ける強さが
あればこそ、こういった素晴らしい作品を生み続けることができるのでしょう。



